
Path of Exile 2(以下、PoE2)は、攻撃力と防御力の管理がキャラクタービルドの要となります。敵の攻撃を軽減する方法には主にアーマー、回避力、エナジーシールドの3種類があり、それぞれ異なる特徴を持っています。それらを適切に組み合わせることで、敵の強力な攻撃を耐え抜き、エンドゲームコンテンツを攻略することが可能になります。この記事ではPoE2のアーマーによる被ダメージ軽減の仕組みと、その効果的な運用方法について解説します。
アーマーの仕組み
アーマーの基礎
アーマーはアタックおよびスペルから受ける物理ダメージを減少させる(ただし、他のダメージタイプや出血のような物理継続ダメージには効果がない)。
アーマーによる被ダメージ減少効果は、固定値ではなく、ヒットダメージの大きさ対アーマー総量によって変化する。 ゲームデザイン上、アーマーは(ヒットの合計ダメージが等しいとしても)一撃が軽い多数の攻撃には強いが、一撃が重い攻撃には効果が薄い。
アーマーによって軽減された物理ダメージは、特殊パッシブ〈耐久性(防いだ物理ダメージの15%をライフとして回収する)〉のような効果のトリガーとなる。
アーマーによるダメージ軽減率の計算式
アーマーは物理ダメージをその合計値の20%まで軽減することができる。 例えば、20,000のアーマーを持つキャラクターは、アーマーによるダメージ軽減だけで、1ヒットから最大4000の物理ダメージを軽減することができる。 しかし、反対に、一撃の物理ダメージがアーマー総量を大きく上回る場合、アーマーはその軽減の最小レベルでは、その値の10%以上のダメージを軽減することはできない。
ダメージ軽減率は、以下の計算式により算出できる。
ダメージ軽減率 = アーマー合計値 ÷(アーマー合計値 +10 * 合計ダメージ)
以下が具体的なダメージ軽減率の例である。
- 33.3%を軽減するには、その物理ヒットダメージの5倍のアーマー合計値が必要
- 50%を軽減するには、その物理ヒットダメージの10倍のアーマー合計値が必要
- 66.6%を軽減するには、その物理ヒットダメージの20倍のアーマー合計値が必要
- 75%を軽減するには、その物理ヒットダメージの30倍のアーマー合計値が必要
- 90%を軽減するには、その物理ヒットダメージの90倍のアーマー合計値が必要
正確なダメージ軽減率は与えられるダメージに基づくが、ダメージ軽減率が90%を超えることはない。
物理ダメージ軽減率が#%されるモッド
物理ダメージ軽減率が#%される(Additional Physical Damage Reduction、通称PDR)モッドは、物理ダメージ軽減を固定割合で与えるモッドである。複数の物理ダメージ軽減率モッド同士は互いに加算される。
物理ダメージ軽減率は、前述のアーマーによるダメージ軽減率に直接加算されてから適用される。
例:
アーマー合計値10,000、「物理ダメージ軽減率が8%される」モッド付きの盾を装備しているキャラクターが、1,000の物理ダメージを受ける場合
アーマー合計値 ÷(アーマー合計値 +10 * 合計ダメージ)
10,000 ÷ (10,000 + 10 * 1,000)
=50(%)
アーマーによるダメージ軽減率50%に、盾のモッドによる物理ダメージ軽減率8%が加算され、合計58%の物理ダメージ軽減率となる。
なお、アーマーによる物理ダメージ軽減率とは異なり、物理ダメージ軽減率モッドによる軽減率は物理継続ダメージも軽減できる。
アーマーに影響を与える効果の例
アーマー破壊
アーマー破壊は対象から一定量のアーマーを一時的に除去する攻撃メカニズムであり、デフォルトの基本効果時間は12秒である。 対象のアーマーが0になると、アーマーは完全破壊となる。 アーマー破壊は12秒間 または スキルで消費されるまで持続する。
プレイヤーは、ノーマルモンスターのアーマーを3倍、マジックモンスターのアーマーを2倍破壊する。また、モンスターはアーマー破壊アビリティやグローバルなアーマー破壊モッドを持つ場合がある。
ウォーブリンガーの〈内部破裂の衝撃〉はモンスターのアーマーを0を超えてマイナスまで破壊することができる。 マイナスのアーマーはそのモンスターの元のアーマー総量と比較した逆数で上限が設定される。例えば2,000のアーマーを持つモンスターのアーマーは-2,000が下限となる。 マイナスのアーマーは対象に対する物理ダメージ増加率として機能する。
圧倒
圧倒は、物理ダメージが防御側の物理ダメージ軽減の指定された量をバイパスする攻撃メカニズムである。 これらのモッドは、使用者が与えるすべてのヒットに適用する場合も、特定の能力に関連付けて適用する場合もある。
例えば、ブリーチのピナクルボス:一つの我ら、ゼシュトは、「30%の物理ダメージ軽減率を圧倒する」アビリティを使用する。圧倒による物理ダメージ軽減率の減算は、前述のアーマーによるダメージ軽減率を効果的に減少させることができる。
ただし圧倒により物理ダメージ軽減率が0%を下回ることはない。
アーマーの増やし方
アーマーは主に兜、鎧、手袋、靴、盾といったギア(装備)から得られる。筋力ベースのギアは、アイテムに紐づく防御力のステータスとして固有のアーマーを持っている。 このアーマーの部分は「アーマー #」や「アーマーが#%増加する」等のローカルモッドによってスケーリングすることができる。 これらのローカルモッドはギアから得られるアーマーを直接スケールし、グローバルに適用されることはない。 品質はギアの最終的なアーマー量に対し乗算される。
ローカルモッドとグローバルモッド
ローカルモッドはそのアイテムのステータスにのみ適用され、グローバルモッドはそのキャラクターの全ステータスに適用される。 例えば、筋力ベースの鎧は固有スタッツとしてアーマーを持ち、そのアイテムのアーマー値を向上させる「アーマー #」や「アーマーが#%増加する」ローカルモッドをロールすることができる。

筋力ベースのギアにおけるローカルモッドの例
しかし、アミュレットや指輪のように固有のスタッツに防御力が付かないアイテムや、固有のスタッツに適用されないモッドをロールできるアイテムに付く「アーマーが#%増加する」「回避力が#%増加する」「最大エナジーシールドが#%増加する」モッドは通常グローバルモッドである。

筋力ベースのギアにおけるグローバルモッドの例
アーマーのスケーリング
装備やその他のソースから得たアーマーは合算され、その後パッシブスキルツリーの「防御力がX%増加する」「グローバル防御力がX%増加する」 のようなグローバルモッドによってスケーリングされる。
アーマーとの相互作用
Xに対してアーマーのX%で防御する
モッドの中には特定の条件でアーマーを増加させるものがある。例えば〈刃を受けるもの〉は「クリティカルヒットに対してアーマーの200%で防御する」効果があり、受けるクリティカルヒットを軽減させるためにアーマーを200%増加させる目的で採用される場合がある。
アイアンリフレックス
キーストーンパッシブ〈アイアンリフレックス〉は「全ての回避力をアーマーに変換する」効果がある。これはアーマーををスケーリングするモッドのみがアーマーの変換部分に適用され、回避力をスケーリングするモッドはこのスタッツに適用されなくなる。
アーマーがヒットから受ける◯◯ダメージにも適用される
稀に、アーマーが物理ダメージ以外のダメージタイプにも効果を及ぼすようになるモッドが存在する。例えば特殊パッシブの〈耐熱処理〉は「アーマーの25%がヒットから受ける火ダメージにも適用される」効果があり、被ダメージを減少させる目的で採用される場合がある。
またユニーク鎧の黒い組紐は「アーマーが元素ダメージにも適用される」モッドを持つ。アーマーが複数のダメージタイプに適用されている場合、ダメージ軽減の計算はそれぞれのダメージタイプに別々に適用される。

出典
この記事の内容は、以下のサイトの情報を引用・再構成したものです。
まとめ
この記事では、PoE2のアーマーによる被ダメージ軽減の仕組みと、その効果的な運用方法について解説しました。PoE2でエンドゲームコンテンツ「アトラスマップ」やピナクルボスを攻略するためには、被ダメージ軽減が鍵となります。この記事で紹介した方法を活用して、あなたのキャラクターをより強力に仕上げてください。